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水道水ガイド

世界の水道状況

ウォーターサーバーと水比較ガイド 日本にも渇水に悩む地域はありますが、世界には途上国を中心に、人口の急増、急速な産業発展によって水需要が増大し、真剣な水不足に陥っている地域がたくさんあります。 2004年には、世界全人口のおよそ50%が家庭で水道の配管を通して水を利用し、 その他のおよそ20%が家庭以外の水道で安全な水を利用したとされています。 しかし、現在、30ヶ国以上が水の絶対的な不足に悩み、地球の全人口の5分の1、つまり12億人もの人々が安全な水が確保できない状況にあるそうです。 しかも今後の更なる人口増加によって、約20年後には水不足が深刻化するであろう国の数は、50カ国に上るであろうと予想されています。

熱帯地域では、定期的なスコールや雨季により降水量は多めです。 しかし、寄生虫がいる川や沼も多く、衛生状態が悪いために、そのまま飲み水として利用できない場合が少なくありません。 このような水を飲用したことによる、コレラ等の伝染病の発生も問題になっています。 また人口急増によって、生活・灌漑用水が増加、水の需要量が増えている一方で、開発途上国が多く、 ダム建設が遅れ、十分な水源の確保ができていません。安定した水の供給のために資金・技術者などがまだまだ不足しているのです。
熱帯地域に属するアジアの国々では、多くの場合、バクテリアや不純物が多く含まれているために、 現地の人は煮沸した水道水を飲んでいるといいます。ただし、日本人が同じことをしてもお腹を壊してしまう可能性が大とか。 もちろん、水道水をそのまま飲むなんてとんでもない。飲料に入れていた氷が、水道水をそのまま凍らせてあったためにお腹を壊した、という話もよく聞きます。

乾燥地域は、降水量が少ないため、水を得るのに大変苦労しています。 貯水池や水源の利用権が国際紛争につながることもあるほどに、水は死活問題なのです。 イランではカナートと呼ばれる何キロも離れた水源から乾燥を防ぐために横井戸の水路を掘るなどして水を得ています。 現在、安全な水を利用できていない国々のほとんどは、これらの地域に属しています。 安全な水が確保できないために、健康が損なわれたり、産業の発展や社会・経済生活などの面での改善が妨げられることもあるのです。 現在は、日本は、河川、雨水などを主な生活用水としている国々に水道の整備や井戸の掘削などについての技術提供、指導者の派遣等、水道整備面での協力を行っています。

水道水の安全性と新たな問題

日本を含む、アメリカやヨーロッパ先進国では、水道水としてきれいな水を確保できています。 ヨーロッパにはかつてペストやコレラという疫病に苦しめられてきたという歴史があり、川の水がそうした疫病の感染源だったためか、 地下水を水道水として利用するという国が多く見られます。オランダ等では、川の水をわざわざ地下に浸透させて「人工地下水」を作り、 下流で汲んで水源にする、といった取り組みも行われているのです。 さらに水道水の水源を保護するため、ドイツやフランスでは、水源の周りを保護地域にしたり、 水源の上流には廃棄物の処分場はもちろんガソリンスタンドや工場さえ作らせないといった厳しい法的規制を設けています。 また、ヨーロッパの地層には石灰岩や苦灰岩が多く含まれるため、これらで構成される地層を通った地下水を配水するヨーロッパの水道水は、 カルシウムやマグネシウムが多く含まれた硬水となっています。アメリカでは硬水の地域と軟水の地域にわかれますが、 日本以上に厳しい水質基準が設けられています。水質基準項目数だけでなく、人体に対して少しでも有害と判明したものは、 たとえ1項目でも即刻基準に加える、という厳しい姿勢もまた、残念ながら日本にはありません。

日本とアメリカの水質基準を比較してみると、 飲料水中の農薬や発ガン性物質として指定されている物質は、日本では数項目であるのに対し、 アメリカでは数十項目と極めてその差はひらいています。 また、水道水にフッ素を添加する「フロリデーション」が行われている地域も広がっています。 水道水に含まれている天然ミネラルの一つであるフッ素をちょうど良い濃度に調整し、 虫歯予防に役立てようという試みですが、現在全米でおよそ1億5千万人がその恩恵を受けていると言います。 実はこの試み、既に約60カ国で施行されているのです。

ウォーターサーバーと水比較ガイド 「蛇口をひねれば水が出る。」そんな文明の恩恵を受けている国々でも、 その安全性を見直し、水道のあるより良い暮らしを求めた取り組みが始まっています。 一方の日本では都市化や産業発展の過程で水質汚染が大きな問題となり、 水道水の安全性が疑問視され始めています。私たちも、水を得る手段について真剣に見直し、 そして取り組む時期に来ているのではないでしょうか。